妊孕能を自己防衛するための10箇条


生活習慣を見直そう!

様々な生活習慣が癖のように身について、その生活習慣がその人の人生(運命)をも左右することはすでに周知の事実だと思います。
食生活、体重コントロール、喫煙の有無に始まり、住環境、衣類、果ては性的活動度まで。
これら生活習慣は、もちろん妊孕能(Reproductive Health)に少なからず影響を与えることは当然で、生殖医療現場もある意味「生活習慣病」の一端を拝見しているとも言えなくもないわけです。

ここでは、そんな個人個人の生活習慣がどのように妊孕能に影響している可能性があるのか?に焦点をあててみようかと思います。

元論文は、2013年のReprosuctive Biology and Endocrinology誌に掲載されたこちらです。

この論文の要旨を10箇条にサマリーしてみました。

(1)年齢を客観的に評価する~青春は思ったよりも短いらしい!

とのことです。
確かに20歳の時の僕と今の僕で何がそんなに違うのか?自分ではよくわかりません。
自覚的には、今の僕が仮に女子高生と手をつないで街を歩いていても何ら違和感はない、と思っているのですが、周りからは「絶対お巡りさんのお世話になる」と言われてしまいます。
なんか納得いかないのですが、客観的にはそういうことなのだそうです。

(2)体重をコントロールする~BMIは生活習慣の成績表

というわけで、男女ともに肥満も痩せもダメ。男性では特に抗酸化作用(ビタミンC/Eなど)に富んだ食品の摂食習慣が良い、というわけです。

栄養学の教科書を読んでみると、こんな言葉が書いてありました。
「BMIが適切な範囲内であれば、摂取量は適切と判断してよい」

世の中には、特段意識せずとも自動的に適正なBMIになっている人もいれば、かなり日常生活に注意を払わないと適正なBMIをコントロールできない人もいます。
かく言う僕も典型的な後者で、ちょっと気を抜くとすぐに適正範囲を超えてしまいます(上の方に)。

「BMIはその人の生活習慣の成績表」
という言葉を聞いたことがあります。(残念ながら)正論だと思います。

(3)運動はする。でも適度に。~自転車は将来の楽しみにとっておきましょう!

とのことです。運動は行ったほうがいいのは当然としても、そんなわけでやり過ぎは禁忌です。
世の中健康ブームで、何かに取り付かれたかのように走ったり山に登ったりと皆さん熱心ですが。
僕らは「中等度の運動」を目指しましょう。

あと有名なのが男性の自転車ですね。
確かに自転車、楽しいのですが、将来の楽しみにとっておいたほうがいいのかもしれませんね。

(4)ストレスをためない~笑う門には福来る

とのことです。
では、皆さん自己防衛としてできることと言えば・・・、まず、「笑う」こと。これが好結果を生んだという報告も実際にあります。
あとは、効果のほどは承知していませんが、確かに心理療法系はいいのかも知れませんね。
ストレスと言えば、・・・(あまりエビデンスないので明言は控えておきます。ググってください。)

(5)喫煙~わかっちゃいるけど・・・

ま、ここは多くのコメントは不要でしょう。

(6)飲酒~アルコールにも風当たりは強い!

そんなわけで、アルコールにも結構風当りは強いですね。

(7)カフェイン~女性は注意。男性は?

ということで、女性には色々厳しいことが書かれております。
では男性にはどうなのか?ということで調べてみると、どうやら精子という意味では、あまりカフェインは悪者扱いはされていないようです。

(8)性行動~思わぬ落とし穴

ということで、今までの性行動時の習慣と、現在の習慣ともに妊孕能に与える影響があるようです。

(9)衣服・温浴・携帯電話~携帯は胸ポケットで!

ですね。
事の真意は別としても、携帯を持ち歩くときの習慣を改めるぐらいはそんなに難しい話ではないわけで、それぐらいは修正してもいいのではないでしょうかね。
で、「下着はトランクス」「熱い風呂・サウナは避ける」というのは、発想はわからなくはないがエビデンスレベルとしてはまだまだ低いようなので、推奨というレベルではないようです。
なので、この辺を強制して、逆にストレスになってしまうようだと本末転倒かもしれませんね。
無理の無い範囲で上手にコントロールするのが吉のような気がします。

(10)引っ越し時の注意!~生産農家の畑の隣は禁忌!

ま、これは不動産選択時の禁忌としてよく知られていることで、隣でバンバン農薬まいているところで農薬汚染を受けずに生活せよ、と言われても無理なのは自明ですね。
リモコンの飛行機かなんかで農薬散布するシーンをテレビで見たことありますが・・・・。ねぇ。

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